オーダー 007-2
と、ここまで長々とゴッホについて書いてきましたが、安田さんきっかけに今年の夏一番追いかけた人物がゴッホでした。
色遣いも大好物で(晩年のものが)、見れば見るほど「この人の目には世界はどう写ってたんだろうか?」と不思議に思う画家です(色覚異常だったんじゃないか?等の説もあります)。
実在した人物なので真実はあるでしょう。けれど今や誰もその真実を知らないのです。
気難しかったのか、子供のように無邪気だったのか?(舞台では後者で描かれました)
なぜ浮世絵にのめり込んだのか?なぜたった10年の画家人生で膨大なデッサンとタブローが生まれたのか?テオやゴーギャンとの関係性はどうだったのか?
なぜ生前1枚しか売れなかったのか?
そしてなぜ死後たった2年で夢である「ゴッホ展」が開かれるまでに認知されたのに、ゴッホは生き急ぐようにこの世を去ったのか?
疑問がいくつも浮かび、想像(妄想?)を膨らませながら舞台を観劇し、美術展に足を運び、そしてアクセサリーを組み立てました。
テーマ:舞台リボルバーから私サンナナが受け取ったフィンセントとポールのイメージ
長さは3-8cmくらいまで。
です!あとは自由にやらせて頂きました!
片耳がフィンセント、片耳をポール(ゴーギャン)をイメージして組み立てました。
まずはポールから。
SOMPO美術館で見たポールの絵は、あえて荒削りで暖かみがあるんだけど、安心感は持たせない、毒々しくてしつこい。という印象を持ちました。
ゴーギャンと言えば「タヒチの女たち」が有名です。
開放的で色遣いも大胆、あえて写実的には描かない。
あるものではなく、ないものを描く。
ありえない場所をありえない色で塗る。
SOMPO美術館「アリスカンの並木路、アルル」の朱色も、あえてありえない色を塗っています。
↓略歴だそうです。参考までに。
ポールのピアスは土俗的なものを。
繊細とは真逆の、おおらかさ、大胆さを出したかったので、質感が土っぽいものをあえて選びました。
そして色は明るく。カラッと。
ふてぶてしく主張が激しいんだけど嫌味にはならない程度に。
●カボションは古いイヤリングのパーツを分解してピアスにしてます。蛍石かな?ちょっと分かりません💦
●下にぶら下げてるパーツは3種類です。
全て取り外し、組み合わせ可能です。
●茶色と、黄色✕青ビーズは、アフリカのトレードビーズです。100年以上前のものなので、フィンセントとポールがいた時代も存在していたのかな?とロマンが広がります。
見た目がプラスチックのようですが、ガラスなので少し重めです。
実物を見てもらえると伝わるのですが、ガラスというより化石のような質感をしています。
●トレードビーズに合わせたバー形状のものは、フランスのVintageビーズです。
単独でも、組み合わせてもお使い頂けます。
SOMPO美術館で見たポールの「アリスカンの並木路、アルル」の朱色が忘れられなかったので、スライドする朱色ビーズも使ってます。
次にフィンセントです。
私はフィンセントの点描のうねり、躍動感が好きです。
「星月夜」を思わせる青、「カラスのいる麦畑」を思わせる黄土色のパーツをメインとしました。こちらは裏表で使えるようになってます。
星月夜とカラスのいる麦畑
麦畑については、こちらが面白かったです。参考までに。
絶筆美術館1:ゴッホ『カラスの群れ飛ぶ麦畑』
合わせるシルバーチェーンには、
1) 黄色✕黄色(イタリアベネチアンガラス✕アフリカシードビーズ)
2) 黄色✕青
3) 赤✕シルバー
を使いました。
ゴッホのひまわりの色の組み合わせは2種類のアプローチがありました。
黄色の掛け合わせ「明色の上に明色を重ねる(クレール・シュル・クレール)」の手法。一方黄色と青は補色の理論に従って描くやり方を試していたと言われています。
ビーズの組み合わせはそこからインスパイアされたものです。
また赤ですが、芦屋のひまわりに見られるように、フィンセントは「大胆な色の輪郭」を描いていました。ザクロに近い赤のような色です。ホイルが入った赤いガラスビーズはそこをイメージしています。
フィンセントは純粋で几帳面で繊細だったと思っています。一見ダイナミックに見える絵なんですが、その当時流行っていた手法をいち早く取り入れようとしていたのだな、と思いました。
ひまわりはゴッホの作品の中でも特に有名というのもあるんですが、アルルでポールを出迎えるために描かれた4点のひまわり、そこにフィンセントとポールの関係性が垣間見える気がして、更に心惹かれるモチーフです。
芦屋のひまわり。
ゴッホと文化財展で撮った写真。
実物は第二次世界大戦で焼失しています。
小説リボルバー表紙は黄色✕黄色のひまわり。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵。
SOMPO美術館所蔵のひまわりは、ナショナル・ギャラリーのものと酷似してますが、赤い目?のような点が特徴的です。
参考)メトロポリタン美術館所蔵の「2本の切ったひまわり」。
これは青✕黄色の補色関係。
SOMPO美術館監修の、フィンセントのひまわりのみにフォーカスしたこちらの本も、よりゴッホに深く迫っていてワクワクする内容でした。
「解説 フィンセント・ファン・ゴッホ ひまわり」
こちらもお時間がある時にどうぞ✨
ゴッホの《ひまわり》はなぜ名作と呼ばれるのか? ゴーギャンとの出会いがもたらしたもの
無事にお届け出来たという事でホッとしました!
沢山のゴッホとの思い出を、こういった形で昇華できて楽しかったー!
ありがとうございました!🥰✨
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