リアル店舗での販売を譲らない訳
前にも何度もこの話題について話していますが、
私はリアルでの販売をメインにしたいという事は変わっていません。
購入をされるお客様にとって、実体験は通販等のバーチャルで体験する量の何倍も自分の糧になるだろうと思っているからです。
私は一言でこうだ!という事が苦手?熟考する?タイプなので、
今頭に浮かんでいる例えを何個か出してみます。
例えば、この前4か月ぶりに会った友人と飲んでいた時。
彼女は日本酒が苦手、お肉が苦手、燻製が苦手でした。
でも、私たちと話すのが楽しみで楽しみで、とある日本酒のお店に行きました。
そこでお勧めされて飲んだのは彼女が今まで飲んだ事がなかった日本酒でした。
自分ではあえて選ぶことはなかっただろうと思います。
彼女の一番の目的は、美味しいものを食べて気の置けない友人と話す事でした。
でもオンライン飲み会ではなく、実際にお店に足を運ぶ事によって、たぶん彼女自身の好奇心とその場の雰囲気で
美味しい日本酒を飲み、ちょっと変わった燻製を食べ、面白い形状の肉じゃがを食べました。
彼女は器を楽しみ、味を楽しみ、噛み応えを楽しみ、香りを楽しみ、
その時にもてなされた美味しいものたちのHistoryをお店の人から聞き楽しみました。
実際にその場に行くことによって、第一優先としていなかった「オマケ」を私たちは受け取る事ができます。
その余剰を楽しめる人でいたい。その経験は無駄だと感じる事も多い、というか無駄な事ばかりなんですが、
自分の「ものさし」がいかに狭かったかを教えてくれるものでもあります。
バーチャルで絶対に体験できないかというとそうでもないですが、
やはり実際に行く時のリスク(かける時間・お金・体力等々)を払ってまでそれをやってみるという事は何がしかの責任を伴います。
それが良い意味での緊張感ももたらしますし、自分から少し前のめりになって受け取る準備ができている分、
いろんなものが入りやすくなっています。
「自分が知らないことばかりだ」とワクワクする人でありたいし、そういう人が周りにいてほしいなと思っています。
今はネットでなんでも見れる時代になってきました。
携帯でポチっと押せばなんでも買えます。
けれども、実際にお店に行きたいという「譲れないもの」がある人は一定数います。
逆に言えば、ある人にとって「これはネットで手軽に買っても良いもの」「これはお店で吟味して買いたいもの」の優先順位は何かしら付いていると思っています。
そういった「譲れないもの」のニーズに沿ったリアル店舗やリアル販売のブランドは今後もっと淘汰されていくんだろうな、なんて事を考えます。
例えば、新しいリップを買いたい時。
アプリを使えば何十種類という色のリップを自分の顔に当てはめて似合わせをやってくれますから、それで似合うものが買えます。
けれど実店舗の強みはその人の肌質を見て提案ができたり、もっと他にもサービスができます。試す事も容易ですし。
そういった「買う」だけじゃないプラスアルファの部分が今後もっと重要になっていくんだろうな、なんて話をしていました。
勿論現在はコロナ禍です。
容易に外に出かける事は出来なくなりました。
基礎疾患持ちの方、乳幼児や高齢者が身近にいる方等にとって、今私がリアル販売の強みを語るのは不謹慎なのかもしれません。
命の方が大事です、当たり前の話ですね。
けれどアフターコロナ(恐らく再来年以降だと思います)の事を考えるとぞっとします。
事実コロナ前によく行っていたお店が(沢山の有名ドラマのロケ地として繁盛していたにも関わらず)閉店してしまった時は
コロナ禍の威力の凄さを目の当たりにしたようでした。
今後ますます経営難になり、なくなっていく有名店が増えるでしょう。
そうなると、人の導線も変わっていくので、周りの小さなお店なんかにもどんどん影響が出ます。
(この有名店行ったついでに周りのお店もプラプラ見よう、なんて事がなくなります)
正直手探り状態なので、あんまり「今後こうします!」等の着地点がないんですが、、、
やっぱり今のうちにやっておきたいのは自分のブランドの強みだったり軸だったりを見つめ直す事なのかな。と。
まだまだ始めて4年目のペーペーなので、そんなに固まってないんですが。
今後もこういった場で自分の思いを伝えたり、オーダーを通じてお客様のビジョンを伺ったり、
そんな感じで「自分ができるサービス」「自分ならではの提供できるインスピレーション」を考えていきたいです。
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